日本を脱出する日本企業

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110915/biz11091508260003-n1.htm

パナソニックが海外に移転する。本社機能の一部を外に出す。行き先はシンガポールだ。都市国家シンガポールの強みは法人税とレガシーコストがかからないこと。レガシーとはは老人と農村である。

原発停止と円高増税(復興税)
パナソニックだけでなく電力消費産業は海外に逃げ出すだろう。硬直的な賃金によって利益率がさがっており(デフレでお金の価値が上昇+穴埋めとして非正規雇用で調整)、さらにこの原発停止で「安い?」電力より火力という高い電気を買うことが決まった。燃料代が年4兆円増加という試算もある。おまけに円高である。このコストアップ要因を回避できる方法は国内にはない。そして増税が既定路線だ。

http://mainichi.jp/select/biz/news/20110914k0000e020064000c.html
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920009&sid=aPPqadSFQzIw

長々と国内でがんばってきた製造業が震災ショックで決断しやすくなった。逃げ出すなら速い方が良い。経産省は是が非でも原発再開をしたいと思っているが国民が許さないだろう。しかし工場が逃げていくということも理解している。よく言えば汚れ役をやっているのである。

アメリカと同じ経験
アメリカも80年代前後に中間層の没落を経験した。それは日本製品によってアメリカ市場があふれかえったからである。彼らはメイド・イン・USAを作っていたのである。メイド・イン・JAPANが来れば仕事はなくなる。結果多くの中間層が没落していった。この後自己啓発宗教右派が台頭してくる。日本もその傾向が見られる。

企業が日本を捨てたのではない。日本人が日本企業を見捨てたのである。我々に仕事はもうない。

愚か者の楽園は賢者の地獄 トーマス・フラー


代替エネルギー
有望なのはLNGと言われている
国際協力銀行、豪の新型LNGに融資 東京ガスに最大135億円 :日本経済新聞
http://www.naturalgas.jp/antei/LNGimp.html

持続可能なエネルギー―「数値」で見るその可能性

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エネルギー論争の盲点 天然ガスと分散化が日本を救う (NHK出版新書)

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