geopoliticsさんの日記(無回転思考)

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大阪でチキンレース化してきた原発再開の是非

大飯原発、橋下市長が夏だけの再稼働案に言及 :日本経済新聞
ここから頭の体操(妄想)ですので後で消す可能性もあります。書いてみるとまだ推敲が必要ですね。

予想される橋下市長の行動

まず前提として原発無しではこの夏かかなり厳しい。しかし「民意」は反原発であり、ここで原発再開を容認すると支持を失いかねない。よってぎりぎりまで、いつものけんか腰で強硬な反対論で押していく。

当然夏が来ると大混乱がやってくる。頭の悪い理想主義者なら玉砕覚悟で夏を迎えるが、彼は頭が良いのでそんなことはしないだろう。するとどこかで(5月末までに)妥協が必要になる。妥協の方法は原発賛成派(現実主義)と反対派(理想主義)の両方の意見をくみ入れたものにする必要がある。

その方法は「仕方なく認めた」ということにする。まず市として色々節電対策を考えたが駄目だったというもの*1。返す刀で仕方なく原発再開を認めるが、原発無しでの安定供給を怠った関電や政府の責任を追求する。
そのために戦略として事前にこの二者は必ず叩いておく(盛り上げておく)必要がある。これは再開できなくとも叩ける両面待ちである。また再開できない場合に市民の責任(原発を支持しなかった=民意に従った)という駒も用意しておく。

これによって名も実も得られるはずである。想定される時間は5月いっぱいです。
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/npp_restart/34844.html

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120518-OYT1T00693.htm
大阪市交通局が、深刻な電力不足が見込まれる今夏、市営地下鉄全133駅の冷房を正午〜午後3時に止めることを検討していることがわかった。

http://mainichi.jp/area/news/20120515ddf001010007000c2.html

大阪府市エネルギー戦略会議は15日、独自の節電策を提示した。照明が明るすぎるオフィスや店舗を住民が見つけて通報し、中小事業者に節電を促す「節電通報窓口」の設置や、真夏の午後に役所を閉めて節電するなど、家庭や事業者、官公庁などを対象に計約110万キロワットの節電を目指す。


政府

http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/120518/wec12051811390000-n1.htm
政府が今夏の電力需給対策として、関西電力管内で計画停電の準備を求める一方、法律で節電を義務づける電力使用制限令の発動を見送る方針を固めたことについて「なぜ制限令でなく計画停電の準備なのか、理由を知りたい」と述べ、政府の決定プロセスに対する不信感を示した。

市民

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120514-OYT1T01174.htm
 橋下徹大阪市長は14日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)が再稼働しない場合に関西で深刻な電力不足が見込まれることについて、報道陣に「こういう状況は二度とない。次世代のために電力使用制限令とはどういうことなのか、しっかり経験することが必要だ」と述べ、制限令の受け入れもやむを得ないとの考えを示した。

関西電力

http://www.asahi.com/politics/update/0610/OSK201106100040.html
大阪府橋下徹知事は10日、報道陣に「これまで関西電力に(節電計画の作成に向けた)協力を求めてきたが、応じてこなかった。府としては15%節電に従う必要がないと思っている」と批判。関電の八木誠社長に対し、13日に知事との公開討論に応じるよう要求したことを明らかにした。

常に戦う姿勢を示していかないと民意が維持できないのは疲れる。

自滅する選択―先延ばしで後悔しないための新しい経済学

自滅する選択―先延ばしで後悔しないための新しい経済学

「電力がぶ飲み大国」韓国の現実 電気料金は日本の半分以下、原価割れで電力公社は巨額赤字(1/5) | JBpress(日本ビジネスプレス)
原発再稼働という結論は変わらない。過程をどう演出するかが大切である。

追記
責任を未来に設定しました。
大飯原発再稼働 橋下氏「事実上、容認です」 :日本経済新聞

http://mainichi.jp/select/news/20120531k0000e010187000c.html
関西広域連合を再稼働のアリバイ作りに使われた思いだ。僕は容認したのでも理解したのでもなく、(再稼働までの)プロセスが不十分だと言い続けている」

似た言葉で「誠意がない」というのがある。関西広域連合と政府の責任の押し付け合い。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120601/waf12060111270011-n1.htm
http://www.asahi.com/politics/update/0601/OSK201206010072.html
答えはすでに決まっていて「どう決着するか」だけの話だったのです。ずっとどのような決着方法にするかに注目していました(正しい負け方)。期限も5月末になるとはっきり予告できたのも、計算できたからです(計算は他人がしましたが)。

今回の正しい負け方はリスクヘッジをどうするかです。

仮説として橋下市長以外にプレーヤーが誰がいるのかと検討したところ、3人いました。それは政府と関電と反原発支持の市民です。

市民は反原発なので節電と計画停電の責任を取らせます。企業には民意に従ったと言うでしょう。

再稼働した場合、万が一事故が起きたときのことを考えて、関電か政府に責任を取らせる筋道を「民意」に示しておく必要から、けんか腰のチキンレース(巨大な悪に挑む市長)を選んだのだのだと思います。

もちろん再稼働できない場合も政府に責任を負わせるようにしておく必要があります。稼働できない場合の方針(計画停電)にいちゃもん(大阪弁)を付けていたと記憶しています。

まとめよう、あつまろう - Togetter
よくあるストーカーの片思いです。橋下市長は原発でも反原発でもありません。あの当時民意は反原発だから反原発です。それを上手く絡め取って原発再開にこぎ着けた政治手腕は皮肉ではなくすばらしいと思います。おとしどころはこのあたりでしょう。今年の夏は絶対的に足りないのだから再開以外の方法は大阪が自滅してしまいます。彼は良くも悪くもリアリストだと思います。風を読むのが上手いという意味で小泉首相と似ています。小泉さんも喧嘩が上手かったですよ。

大衆の反逆 (ちくま学芸文庫)

大衆の反逆 (ちくま学芸文庫)

http://www.47news.jp/CN/201206/CN2012060801002113.html

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120608-OYT1T01134.htm
 大阪市橋下徹市長は8日の記者会見で、関西電力大飯原子力発電所3、4号機の再稼働を容認した理由について、「停電のリスクにおじけづいたところはある」と説明した。
(2012年6月8日23時18分 読売新聞)

大衆のコントロール技術は芸術的だと思う。反橋下派も見習った方が良い。大衆は誠実ではなく演技を求めている。

http://www.asahi.com/politics/intro/OSK201206090043.html
 野田佳彦首相が関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)を再稼働する考えを表明したことについて、大阪府市の専門家会議・エネルギー戦略会議は9日、稼働は節電期間の9月までに限定するよう求める緊急声明を発表した

http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20120610-OYT1T00379.htm
橋下徹大阪市長のブレーンとして大阪府と同市の特別顧問のほか、政府の「総合資源エネルギー調査会・基本問題委員会」の委員も務めている。

http://jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2012061100801
大衆向けのパフォーマンスであって徐々にトーンを下げると思われます。
とりあえず保険はかけておく。

http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/120616/wec12061617190010-n1.htm
一方で「暫定的な判断に基づいた再稼働は限定的であるべき」との持論を繰り返し、政府に対して「限定稼働を否定する理由として国家経済とか燃料コストを持ち出すのは話が飛躍している。安全性を議論しなきゃいけない」と主張した。

http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/ab147bb3ff45bb420a803b95f58d08a5/
原発は停止中も燃料の冷却コストなど費用がかかるため、利用できなければ稼ぎ頭から単なる“金食い虫”になってしまう。

橋下徹「まっとう勝負」

橋下徹「まっとう勝負」

http://jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2012062700210
電気の質問題。
東芝、中部電力の電圧低下でNANDフラッシュ工場に影響 - PC Watch


私は予想していたけど。あの喧嘩は着地点が決まっていて時期だけが問題だった。もちろん再稼働できない場合にも責任を住民に押しつけられるオプションを取っていた。これがこの長い記事の話の要約です。