http://www.saitama-np.co.jp/news06/07/10.html
コメント欄*1を眺めると
- 同地域の他の病院が閉院になったため赤十字病院に需要が集中した。
- 一人がやめると他の三人に負荷がかかりすぎるため、全員がやめざるを得ない。つまりここでは4人が最低運用人数で一人でもかけると破綻する。
2007年春の医療崩壊始まる 「心身ともに疲れ切った」国立循環器病センターICU専属医師全員退職へ: 天漢日乗
こちらは「徒弟制」でベテランがやめたので指導を仰げない若手もやめた。
病院は介護と同じで日常的に人手不足であり、何かの拍子で負荷が高まったときに対応できない可能性がある。新型インフルエンザの爆発的感染の危険性が高まったとき医療関係者の嘆きとして、
- 予備兵力が無いと緊急事態に対応できない
- 平時に10人必要なら10人以上(例えば13人)が日常的に必要
- だが現状は日常的に10人必要なところを半分で回している
さらに最近は訴訟リスクがある。例えば産婦人科の場合は以下のような事例がある。
福島県立大野病院産科医逮捕事件 - Wikipedia
全国の産科・外科崩壊か 「1時間以内に帝王切開できない産科は過失あり」と横浜地裁 常勤麻酔医がいても、1時間以内に帝王切開が開始できる産科は日本に果たしていくつあるのか?→追記あり: 天漢日乗
医者はどこまで責任を持てるのか。福島県立大野病院産科医逮捕事件では産婦人科医が逮捕され、産婦人科学会が抗議声明文を出す自体になっていた。
判決前の状況でありながら、医師に対して死亡した妊婦の墓前での土下座による謝罪を要求し(この行為は刑法223条1項の強要罪に相当する行為である)、法廷においても「大野病院でなかったら亡くさずに済んだ命。許さない」「ミスが起きたのは医師の責任だ」「言い訳をしないで、ミスを受け止めてほしい」「私は、子どもと妻のために、医師の責任を追及する。責任を取ってほしい。取ってもらう」「絶対許さないという気持ち」等と主張するなど、事件発生直後から遺族側の怒り・被害者感情は非常に強かった。
福島県立大野病院産科医逮捕事件 - Wikipedia
- 作者: 小松秀樹
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/05
- メディア: 単行本
- 購入: 7人 クリック: 180回
- この商品を含むブログ (147件) を見る
病院は、めんどくさい: 複雑なしくみの疑問に答える (光文社新書)
- 作者: 木村憲洋
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2012/08/17
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (3件) を見る