geopoliticsさんの日記(無回転思考)

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教育の国家管理への道

国家が家族に介入って…「家庭教育支援法案」が描く恐怖の未来図(大前 治) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

戦後の教育は国家管理から住民管理へ移行しました。教育委員会と教育長の公選制(選挙)ですね。教員免許が自治体発行の理由。たぶんそのうち国家管理になると思います。

教育委員会――何が問題か (岩波新書)

教育委員会――何が問題か (岩波新書)

これは革新自治体が出てきて、地方政府において首長と同じように革新派の教育長が出るというのでなくなりました。今はまた選挙で間接的に選ぶようになっています(市長が任命)。

大きく舵を切ったのが朝鮮戦争スプートニクショックで、ここで牧歌的な教育(児童中心主義)から管理教育(系統学習)の方向になりました。

児童中心主義は、19世紀末の欧米における新教育運動の中より起こった。この考えは日本にも影響を与え、大正期には日本でも大正自由教育運動が起こった。
児童中心主義 - Wikipedia

あとは詰め込み教育とか受験戦争があり、ゆとり教育が始まります。そのまた詰め込みに戻っていますが、実はアクティブラーニングで児童中心主義的な方向にも行っているのですが割愛。双方にデューイという名前が挙がっているのがキーポイントですかね。児童に自由にやらせる方式はここら辺に源流がある気がします。

アクティブ・ラーニングは、古くはデューイの経験学習、ヴィゴツキー構成主義的学習観に源流を見出すことができるため、教育手法・学習方法にも様々な類型がある。

アクティブ・ラーニング - Wikipedia

問題は教育基本法改正(2006年)からで、ここで家庭教育の話が初めて出てきます。教育は家庭の問題だと指摘しています。

(家庭教育)

第十条 父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。

教育基本法:文部科学省

免許更新制や大阪の教育改革=口元チェックという教員シバキがあって現在に至るのです。

教育の本質的にはお金の問題と方法論の問題です。ゆとり教育の失敗は単純に向かない人が多かったということで、つまり子どもの学力がないとついてこれないのです。これはAIの研究から派生したRTS2016で明かです。読解力テイストですが偏差値との相関は0.8です。

学力は学校外の問題であることはわかっています。

学力と階層 (朝日文庫)

学力と階層 (朝日文庫)

学校はどこまで補正できるかで、これは予算と関連します。学校自体は時間が足らなすぎで兵站が破綻しています。

教育はいろいろなところの横やりで道を失っている状況です。
横やりの歴史。2017年は英語教育が経産省から横やりが入りました。

自民党文教族)が進めてきた政策がいかにあほらしいかは教育学者が述べています。
教育再生の迷走

教育再生の迷走

日本の15歳はなぜ学力が高いのか?:5つの教育大国に学ぶ成功の秘密

日本の15歳はなぜ学力が高いのか?:5つの教育大国に学ぶ成功の秘密

裁判所の見解(判例

教育権の帰属問題は、「国家の教育権」と「国民の教育権」のいずれの主張も全面的に採用できない(折衷説)
旭川学テ事件 - Wikipedia

国が学校に授業の内容を問いただす異例の事態です。愛知県の公立中学校が文部科学省の前川前事務次官を先月、授業の講師に呼んだところ、文部科学省から教育委員会を通じて授業の内容や録音の提出を求められたことがわかりました。いじめなどの問題を除き、国が学校の個別の授業内容を調査することは原則、認められておらず、今後、議論を呼びそうです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180315/k10011366661000.html

前川氏授業:市教委への質問、添削も 自民文科部会の幹部 - 毎日新聞