論点は二つ。一つは分割統治というもの。もう一つは強すぎるとつまらなくなる理由。
支配の方法論~分割統治~
離間の計
昔から敵対する勢力同士を戦わせて漁夫の利を得るという戦法があります。横山三国志だと荀彧(ジュンイク)が劉備と呂布が仲違いするように仕掛けています。(「二虎競食の計」「駆虎呑狼の計」)。ゲームだと董卓を倒した後のシナリオですね。
部長同士を競わせて社長に圧が行くことを防ぎます。
現代でもイギリスあたりが大陸政策でやってそう。
独占は競争を消滅させる~歴史ゲームにおける後半のつまらなさ~
歴史ゲームも後半になると作業ゲームに陥りやすい理由
ナッシュ均衡
上沼恵美子 宮迫の地位を狙わない芸人たちに「だから今の芸人はおもろないねん」「『な、おもろないようにしような』って、あんたらスクラム組んでんのやろ?」 - Togetter
本人は悪意があって言っているわけではないと思います。しかし経済学でいうとナッシュ均衡です。
ナッシュ均衡は、他のプレーヤーの戦略を所与とした場合、どのプレーヤーも自分の戦略を変更することによってより高い利得を得ることができない戦略の組み合わせである。ナッシュ均衡の下では、どのプレーヤーも戦略を変更する誘因を持たない。
要するに争っても利益がないということです。血を流してまで取れる利益はたかが知れている。飛び抜けるとエガちゃん(レギュラーゼロ)だし。
日本も中国も戦国時代が面白いのは、飛び抜けて強い勢力が少ない。小粒の均衡状態ではない。そういった状態だからだと思います。
独占の弊害~最強の55年生まれ世代(テレビの申し子)~
以下の芸人はテレビによって生み出されたスターである。まさにテレビの申し子である。
タモリ(1945)
ビートたけし(1947)
所ジョージ(1955)
さんま(1955)
上沼恵美子(1955)
島田紳助(1956)
ダウンタウン(1963)NSC1期生
ハイヒール(1963)NSC1期生
ウッチャンナンチャン(1964)
独占(寡占)は競争する理由を失わせる。面白くないのは案外強者(ベテラン)の存在だったりする。さんま・たけしという世代が強すぎて下が育ってない。下はダウンタウンだけで、その直属の部下東野は小粒じゃないけど器用に立ち回ることで生き残っている。
ナイツのお笑い評にあったように、お笑いはFW(ベテラン)にパスを出す器用なMF(中堅)ばっかりになっている。しかも天才MFだが点を入れるFWではない。それは実力も経験もベテランががっちり押さえているから。しかも引退しない。
東野幸治がお笑い芸人がテレビを押さえる時代も終わると言っていた。かつて「ひな壇にはレースクイーンがいたけど今はいないでしょ」と言って。
テレビの衰退~55年生まれの残存者利益~
確か伊集院光だったと思うけど、今はスタッフも含め才能はネットに流れてしまったと言っていた。もうすぐテレビの時代が終わる。さんまが亡くなったときにはっきりと終わる気がする。30代から下はテレビを見ていない。上沼恵美子(55年生まれ)世代が強すぎて、世代交代に失敗した。
テレビが普及しだしたころが一番面白く、発展し終わった現在はPC分野と同じでそのうちスマホもそうなる。成熟した産業は利益は少ないが安定しているという分野になる。9つのマスの左だったかな?
お笑いが面白くないということではなく、面白いことがお笑いからほか(テレビ以外)に移った。今、人気のある人は残存者利益かもしれない。
吉本の角川化~プラットフォーム・ビジネス~
売れっ子芸人も、上から目線の関係者からすれば「6000分の1」だ。「うちで、本人でなけりゃ番組が成り立たないのは、明石家さんまさんとダウンタウンだけ」という言葉に、芸人に対する愛情は感じられない。芸人の事務所から総合的なコンテンツを提供する芸能事務所に飛躍したい経営陣の思いは理解できる。
芸人を駒(代わりはいくらでもいる)として使えるようにしている方法は経営者として優れている。個性ではなくパッケージで売るので中身が変わっても続編ができるようにする。MGSはわからないけどFEは「原作者」抜きで成り立つようになった。ここら辺のビジネスモデルは角川が上手い。
第1回:西部邁の死と「工学化」する保守 - 平成30年論 | ジセダイ
ファイアーエムブレム 風花雪月 -Switch (『TCGファイアーエムブレム0』限定カード「士官学校の新任教師ベレト」 同梱)
- 出版社/メーカー: 任天堂
- 発売日: 2019/07/26
- メディア: Video Game
- この商品を含むブログを見る