ここ10数年、民間が偉いという風潮があったけど実際は行政の方がまだましだったという結論になりつつある。ただ行政でも維持すら難しい。
防災の民営化
書かれているように多分本来はスポーツ施設で防災を入れると補助金が出たのだと思う。だから「防災」は初めからなかったし想定していなかった。今時公共物で防災を考えてないものはないと思う。例えばトイレ用の水を雨水で貯めていたりする(貯水施設を計画段階で盛り込んでいる)。
ごもっとも。
「そもそも防災の仕事を民間企業に委託することがおかしい」
民間運営は指揮命令系統をどうするかが問題になる。
想像だけど、命令系統は市→業者のトップ→下(施設長→現場スタッフ)へなので、市が直接スタッフに指示は出せないと思う。
民間企業が運営している以上、市としては災害時に指示を出すのも難しい。
防災まで民営で良いのかという問題で、それなら初めから公営でやった方がいい。美味しいところ「だけ」もっていく民営に防災まで任せると本末転倒になる(皮肉)。
日常から運営をやってないと施設の中がわからなくなるので、やるなら最後まで民営でないと使えない。学校の避難所はなぜ先生が担当になっているのかを考えてみてもあきらか(できるかどうかはわからない)。
問題は防災と言いつつスポーツ施設であること。
スタッフも防災の専門家が経営しているわけではありませんから
金を流す知恵はある。
「もともと市役所の中でも、『この施設で本当に防災拠点として機能するのか』といった意見はありました。それでも、最終的には『上が決めたことだから』という理由で、計画が進んでいった。防災施設という名目にしたほうが補助金が得られやすかったのでしょうが、実際にはほとんどがスポーツ施設。民間企業が運営している以上、市としては災害時に指示を出すのも難しい。スタッフも防災の専門家が経営しているわけではありませんから」
強調引用者付記
「そもそも図書館をつくるという雰囲気ではありません。駅ビルを建て直すにあたって、市費だけでつくっては大変なので、国の補助金をもらいたいと考えたのです。そのためには、ビルの中に何か公共施設をつくらなければなりません。そんな折、市民から『図書館が欲しい』という意見があったので、『では図書館をつくろう』となったのです」
ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2017/03/post_18386_2.html
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ちなみに計量政治学によると、箱物は保守化して道路は革新化(都市化)するそうです。だから道路は実は諸刃の剣になりやすい。保守王国は大抵道路より箱物が多い。
立ち上げコストと運営コスト
箱物行政とかつて公共事業を批判する文脈があった。都会より地方の方が良い施設がそろっている。道路は綺麗。問題はなぜ箱だけだったかという話になる。
行政は箱は作れるけど中身は作れない。なぜなら運用コストが毎年かかるから。もちろん箱も維持費がかかるが、人件費の方が高い。よってケチる。が、公共事業はやりたい。その結果が箱物「だけ」行政じゃ無いかなと思う。
無駄におしゃれなのは見栄えが重要だから。サービスは見えないが建物は見える。今回台風でやっと顕在化しただけで、普通の市民はおしゃれな建物の方が需要がある。
こんな感じでね。
写真の左上の本はダミーです。ガワだけだと指摘されていました。それからあの本棚は危なくて本が取れない。
ツタヤ図書館、お飾り用の読めない洋書購入に巨額税金投入…高さ9mの棚に固定
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某所の話だと病院は作ったけどスタッフは集められず特定の科は開けないままだったそうだ。しかも安い求人しか出してなかったというおまけ付き。人は高いのよね。
こういう施設は直営でやった方が良いのだけど、今は民間だろうが行政だろうがどちらも非正規雇用だから責任を負えるようなことは期待すること事態が間違いになる。