最大の権力を手に入れた権力者が「権力を使わない」ということは想定していなかった。
始皇帝も権力を手に入れたけど多すぎて仕事を制限をした。権力集中は交通渋滞を起こす。
平成改革の結末
中央の権限強化の政治史
憲法上中央は総理大臣である。さらに各種法制度によって権限が総理と官邸に集まるようになった。
それは本書『首相支配』や『平成デモクラシー史』に詳しい。
単純化してまとめると、
自民党総裁は小選挙区と政治資金規正で政治家の人事権を握った。さらに公務員法改正で首相及び官邸は役人の人事権まで握ったのだ。
中空になる官邸
しかしその官邸に主はいない。王の椅子に誰も座ってない。
前のめりの「専門家チーム」があぶりだす新型コロナへの安倍政権の未熟な対応 - 牧原出|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
ラインとスタッフでスタッフがラインまで担っている。
「経済はわからないので官邸でやってね」と感染対策班に言わる。
「専門家会議としては再三再四、我々の意見と経済のプロからの提言の両方を見た上で最終的な判断をして下さいと、政府に申し上げてきた。政府の方からは十分理解してくれて、“わかった、なんとかしよう”というお返事を今日頂いたので、そうなると期待している」と述べた。
「“経済のプロからの提言と併せて判断を”と再三再四、政府に申し上げてきた」専門家会議・尾身副座長 | ABEMA TIMES
3月19日の専門家会議で僕も相当戦ったんですけど、当時はまだ経済重視で、つまり何か事が起こる前から引き締めるような選択肢はありませんでした。
「8割おじさん」のクラスター対策班戦記【前編】~ 厚労省のビルから北大の研究室に戻るにあたり伝えたいこと(中央公論) - Yahoo!ニュース
自分の立場はただの兵隊の1人ですので、これから戦いが始まる時に、『42万人亡くなります』と、司令官側が『公式ではない』と言うような数字を言うのはおかしいんです。むしろ、司令官がちゃんとそれを言った上で、だからみんなこうするぞ、みたいなことを言わないと。だから、理想的なのは総理大臣が、国民の皆さんに向かって、原稿を読まず、心から語りかけることだったと思います。
「8割おじさん」のクラスター対策班戦記【後編】~次の大規模流行に備え、どうしても伝えたいこと(中央公論) - Yahoo!ニュース
新型コロナウイルス対策を話し合う政府の専門家会議は、これまで専門家としての見解や提言を示してきましたが、その過程で政府側から求められ、文言を削除するケースがあったことが関係者への取材で分かりました。
中には、「無症状の人も感染させている」といった文言が「パニックが起きかねない」という理由で削除されたケースもあり、専門家と政府との関係が問われることになりそうです。
専門家会議 尾身氏「強力な自粛要請 コンセンサス得られない」 | NHKニュース
西浦教授が語る「尾身会長が批判を浴びても五輪に提言する理由」 | 文春オンライン
暴れ馬対策
従来の専門家会議は権限や責任のあり方が曖昧で、専門家が個人的な見解を表明することもあった。政府方針から逸脱しないよう政府内での位置づけを明確にする。
かつて河合速雄は日本の特徴は中心がないことだと言った。今、まさに政治権力の空白が生まれている。いるのにいない。そして宦官と武官が動き回る。
日本は平成の改革で中央集権的にした。結果中央以外に権力がない。そして今、中央には司令官が不在。
中央を想定してたシステムで中央に誰もいないというバグみたいな仕様。
このことをだれも予想も想定もしていなかった。安倍総理は嵐が過ぎるまで待っているのかもしれない。
そのうち住民同士の内乱(営業中と自粛警察)になる。こういう時って地方政府が独立して軍閥化するのが中国史。
中央で情報の共有化がない
医療班はPCR検査は陰性証明にはならないと言うはず。そしてこの結論。
政府は新型コロナウイルス感染症の収束をにらみ、抗体検査やPCR検査によって非感染が確認されたビジネス渡航者に「陰性証明書」を発行し、中国などへの渡航を容認する方向で検討に入った。政府関係者が15日、明らかにした。
たぶん無視ではなく聞いていない=情報の共有化がされてない。または経済班というより財界=支持者が希望している。
やっぱり悪い意味で中央が統制していない。独裁者はいない。
西浦博教授が緊急報告 “五輪のリスク”議論の背後にある「最大の問題」(西浦 博) | 現代ビジネス | 講談社(1/8)
日本企業においてリーダーシップが生まれにくい理由~リーダーシップを取る事の割の合わなさ問題~ - Togetter