プライバシー保護の欠点
使いづらい仕組みは裁判が理由。そのために仕様が決められた。このあたりを突っ込んでいるところは一般紙では出ていないと思う。単に遅いというわかりやすい旧来の手法で行政を叩いているだけになっている。とどのつまり深掘りができないない。「行政は被害者」という視点がどうしても書けない。それは国民を悪者にできないからである。
技術系情報誌はそういう忖度はいらない。だから本質的な議論ができる。というか技術的解説を求められる。敵は法律(笑)という技術とは関係ないところ。
行政は被害者~住民気泡台帳ネットワークの違憲判決~
これはマイナンバー制度を運用するシステムが、2008年3月6日のいわゆる「住基ネット最高裁判決」を踏まえて設計されていることに起因する。
この判決の後に設計され2015年に運用が始まったマイナンバー関連のネットワークシステムは、この判決を元に「個人情報の一元的な管理」を徹底的に避ける仕様となった。
このあたりは当初からSNSなどネット上で議論されていた。後追いじゃなくてきっちり裏取りした情報が出てくるとありがたい。
朝日新聞は社説で2020年11月にマイナンバーを否定している。
(社説)マイナンバー カード強要は許されぬ:朝日新聞デジタル
VRSは接種記録を一元管理するためのシステムで、マイナンバーと一緒に個人の接種記録が登録されている。登録データは各自治体が管理している。別の自治体が本人の同意なしにデータを参照することは、マイナンバー法上できない仕組みになっている。
先日、チキさんのラジオ番組にお邪魔した時に、なぜ諸々の給付金等の手続きが煩雑なのか、という話題になった。私は「日常やっていることが、緊急時にはそのまま出てしまう」という話をしたが、もう一点、言っておきたかったことがあり、それは「役所は説明責任を何より最優先にしている」ということ。
— 中田大悟 ←(2m)→ NAKATA Daigo (@dig_nkt_v2) June 24, 2020
いや、説明責任を大事にしているなら、中抜きの問題とか出ないだろう、と言われればそれはそのとおりなのだが、そういう話ではなく、通常の事務手続きにおいて、法令に則って、メディアや政治家、その先の有権者に不備をツッコまれないようにガチガチのプロシジャーを固めることが慣例になっている。
— 中田大悟 ←(2m)→ NAKATA Daigo (@dig_nkt_v2) June 24, 2020
だから、制度を非効率にしたいと思ってあのような煩雑なものにするわけではなく、優先順位として、不備がないものにする、ということがトップになるから、必然的にそうなる。これはこれで悪い話ではないのだけと、こういう「正しさ」と効率性を両立させるような仕組みを考える必要がある。
— 中田大悟 ←(2m)→ NAKATA Daigo (@dig_nkt_v2) June 24, 2020
警察も同じ目に遭っていた
そう言えばこれと同じことが1970年にあった(瀬戸内海シージャック事件)。それで浅間山荘事件で警察側は拳銃が使えなかった。警察官僚が言っていたので一方だけの情報です。
被害者は誰で加害者は誰だ?
一般紙は国民に忖度しなければならない。技術系はそのまま技術の部分だけを書けば良い。
裏取りもなく、ネットに遅れる情報誌は価値がないと思う。これからは専門誌的な物が残ると思ったけど数が出ないから難しいのかもしれない。特に小さい市場だと対象者と密になりやすいから。