曇りのない宗教映画

スピリチュアル(=自己啓発)としての映画

テロール教授の怪しい授業(1) (モーニング KC)

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  • 作者:石田 点
  • 発売日: 2018/12/21
  • メディア: コミック
 

 

 

宗教とは救済である

我々は真実をしり目覚めてしまった。しかしそれは世間に理解されない。理解されないばかりか、叩かれる。というのが宗教映画によくあるパターンだと思う。

ユダヤ教マルクス主義が似ているのは双方同じパターンを持っているからである。頑張れば報われるに近い。A主義は苦難を乗り越えていずれBが天下を取る。

 

(本題)虎にならなかった李徴

中島敦の『山月記』に出てくる李徴はしっかりと自己を見つめていて虎になる。虎を発見したのは友人(外部の目)という設定である。

では虎にならないのはなぜか。

自己肯定感が凄いから。悩み無用。葛藤なし。悪はすべて他者。

宮崎駿は「風の谷のナウシカ」でナウシカクシャナという善と悪(理想と現実)の葛藤があった。どちらも姫という立場なのも上手い設定である(人の上に立つ存在)。

富野由悠季は「逆襲のシャア」で(悪として)シャアは地球にアクシズを落とそうとした。庵野は感激して富野が「パンツを脱ぐ」と表現した(『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会』)。

悪(敵)は他人ではなく、もう一人の自分である。個人の中に矛盾・葛藤がある。

悪は他者という方法論

『高校教師』の作家がその手法で「大人が悪い」「子供は善」と書いているらしい(ファンではないので未読)。そうすると大人は全部悪にならなければならない。そこに人という人格はない。

こういう立て付けだと幼稚な童話になる。自己を内省的に見ることがない。客観視できない。厚みがない話になる。

再流行はあるか?

こういう同種の作品は一時流行ってあとは絶滅する。絶滅した後に抗体を持たない若い世代が出てきてまた流行する。一時、崩壊したソ連新興宗教が流行った理由である。日本だとスピリチュアルブームがこれでその前の霊感商法などが下火になった後、抗体を持たない人が出始めて広まった。何年かおきか何十年か置きに同じ病気が流行る。

まとめ

彼は劇団ひとりがいて初めて輝く存在だが、そのことを自己内でどう消化するかが作品になる。俺は天才だけど輝くにはもう一人の天才(ただし嫌いという設定)が必要である。ガウディのように。

「泣ける映画が良い映画とは限らない」(蛭子能収

興行成績はそれほどではなかったけど刺さる人には刺さった作品。泣ける映画じゃない桐島、部活やめるってよ

 

 

新海誠との違い

新海誠がオタク気質なので一般向け映画にするために脱臭が必要だったように(東宝のプロデューサーがやった)、この映画も一般向けにするために逆に武装する必要があったのだと思う。 その武装が有名アニメスタジオと有名俳優に声優をさせる戦術だった。

映画の評価

観ずに語る。

だが観る前からわかることもある。

以前、観る前に評論して実際観て評論した評論家がいたが、マニアはあの系統をそれこそ何本も観ているので観る前からわかる。

もっと詳しい周辺の話。

今北産業:古くて新しい話。映画は大仏(でっかい建物)。

 

b.hatena.ne.jp

 

anond.hatelabo.jp

 

プチクリ!―好き=才能!

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李陵・山月記 (新潮文庫)

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風の谷のナウシカ [Blu-ray]

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  • 発売日: 2010/07/14
  • メディア: Blu-ray
 

 

 

高校教師 (幻冬舎文庫)

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見る前からいろいろ言われた映画。

 

 

 

 

芸人からの評価が面白い。たぶん正しい。

以前タイムマシーン3号が袖視聴率と言ってたけどその袖の評価かもしれない。

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www.moriyamakenichi.com

 

教祖誕生 <HDリマスター版> [DVD]

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  • 発売日: 2011/02/25
  • メディア: DVD
 

 

 

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デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場

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  • 発売日: 2020/11/26
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レイトン教授と最後の時間旅行(特典無し)

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  • 発売日: 2008/11/27
  • メディア: Video Game