都立の女子が不利は限りなく嘘
この記事は書いてないことが多い。
都立高入試、男女の合格ラインで最大243点差 8割で女子が高く | 毎日新聞
~今北産業用~
- 都内私立の女子校枠分を公立(都立)で「是正」した。都内の高校数は女子校数>男子校数。
- 是正後、女子は中位層で不利に、男子は上位と下位で不利になる。
- 内申書の比重が高く女子優位(300/1000点)
- 一律女子が不利という訳ではなく、男女痛み分けである。
前提知識
この是正(調整)しないと「上位校・下位校が実質男子校化。中位校が女子校化」する。
何をやって、何が起きたか
全体の平等なんていう滅茶苦茶を実現しようとしたら、こういう部分的な歪みが生じるのは必然の結果なんだけど、まさか平等を訴えといてそんなことも考えてなかったんだな
都が調整する理由
都の調整は都内は女子校の私立が多いためからその分女子の定員を調整する。
記事が駄目なところ。
中学受験、私立中高の男子校・女子校の多さ、上位高での男女逆転、内申点制度の男女差。色々な事象を全部捨ててフォーカスしたいところだけ報道した記事。
都立校の場合、内申点は女子の方が優位と言われている。
~以上~
学校の成績は、分布上、中央に固まりやすいのが女子。上下に分散するのが男子。
男女同数(いろいろ調整済み)という入試設定にすると、割を食うのが中央にまとまっている女子になる。記事*1にある8割の学校はたぶんこのランク。ちょっと広い気がするけど。
つまり、男女別にすることで、中央部に集まる女子同士で同士討ちをしている。
平均点は女子の方が高く男女別枠なため女子同士の戦いになる。
長く高校入試を担当していると気付くのですが、上位層から下位層までが受ける大規模模試の平均点はほぼ常に「女子>男子」です。これにより男女同一定員の中堅校は女子の方が高得点を求められることが多く問題になったことはご承知の通りです。(※現在は改善に向かっています)
— 東京高校受験主義 (@tokyokojuken) June 30, 2022
逆に上下の学校は実質男子校になる。平等にするために特に上位校は事実上の「女子枠」ができ、男子が割を食う(男子差別)。
ファクト:男子の方が勉強が出来る
ちなみに男女合同枠である他府県だと女子4割が上限らしい。これは知的障害の女子の割合とほぼ一緒(女4:男6)で知能の極と極とみればなるほどと思う。東大の女子比率は2割なのでもう少し上乗せできる可能性がある。
22年の日比谷高校の実績は是正の結果、男子優位に、正しい結果(トップの学力は男>女)になった模様です。
ただ、過去10年の合格数の中で明らかに少ない合格者となったことから、やはり男女合同定員枠は日比谷の場合は女子に不利に働いたと言えるでしょう。
強調引用者付記
都立上位校は男子の方が合格点高いから女子はむしろ得してる。
都立トップ校で男のほうが最低点が高い時点で破綻してるわな。
他にも
最難関では都立は男子の方が合格基準が高い(日比谷、国立、西)のでデータが恣意的。
(強調引用者付記)
問題は女子校にあり。
東大トップ100に入るような女子校が高校から募集してないのが悪いと思うんですけど。一つも高校から募集してるところないですよ。奪ってるのは男子進学校ではなく、女子進学校。
2022年 東京大学 合格者 高校別ランキング 合格数順 | インターエデュ
理由が書かれていました。女子校かどうかは不明です。
都立高校が人気になって私立上位中高一貫校が今まで通りの学力帯の生徒を高校からとれなくなり、高校受験をやめました。代わりに偏差値的には中堅の私立中高一貫校が高校受験を再開する動きがあります。
【受験と性別】都立高の合格最低点男女差、中学受験人気校の男女別定員差、東大の女子学生比率……論点整理(おおたとしまさ) - 個人 - Yahoo!ニュース
単純点数主義を採用すると、トップ校ではむしろ男性比が高くなる
都立高入試も同様で、どうしても偏差値70を超えたくらいから、男性比が非常に高くなる傾向は否定できないところがあります。実際、神奈川県のトップは翠嵐で、大阪府のトップは北野高校ですが、いずれも点数主義一本で入試をやった結果、男女比6対4くらいになっているんですね。
強調引用者付記
【受験と性別】都立高の合格最低点男女差、中学受験人気校の男女別定員差、東大の女子学生比率……論点整理(おおたとしまさ) - 個人 - Yahoo!ニュース
だから男子で高偏差値の人は中学受験をした方がいい。
ちなみに女子校の方が圧倒的に多い。
都内の例(一貫校含む)
減っても女子校>男子校
激減する男子校・女子高 40年で3分の1に 少子化に伴う共学化への道 | CBC MAGAZINE(CBCマガジン)
ちなみに高校受験でも間に合う。女性の「少ない」最優秀層が行ける学校は十分定員が用意されている。
高校受験でも「女子の最上位層の選択肢が少ない」と言われることがありますが、最上位層の絶対数が少ないのです。日比谷、西、国立、筑附、学芸でほぼ収まります。全校学費が安いので私立女子校の入る余地はありません。15歳の時点で高学力の女子は、ちゃんと上記5校に収まるので安心してください。
— 東京高校受験主義 (@tokyokojuken) June 30, 2022
平等が結果的に不平等
私立の枠で公立の枠が消える
東京都は共学しかなく、学校群制度*2でガチガチに平等主義を貫いた。そのための矛盾がいろいろ出てきている。
男女別定員制は、もともと女子の教育を保障するために生まれた仕組みだったのです。
男女別定員もこの歪みである。
都立高入試、男女の合格ラインで最大243点差 8割で女子が高く | 毎日新聞
成績で揃えることより男女比を揃えることの方が大事とこの高校が考えてるだけ
東京都内は特殊で私立が多い。そのためその分(定員数)も加味する必要がある。そうすると私立の女子枠の煽りで都立の女子枠が減る。これを是正と言う。本当に是正されているかどうかは不明である。
そこで課題として浮上するのが「私立の女子校」です。都内の私立高校233校のうち、34%にあたる80校は女子校で、その数は男子校32校の倍以上です。
東京都の高校454校のうち 男子高は35、女子高は81、共学338
中高一貫校含む
東京都の私立高校入試ホームページナビ2021特集 - ナレッジステーショントップページ
得点差のからくり
女子は内申点が高い。
どうして女子の点数が高いのか。
都内で長年、学習塾を営む鈴木正之さんは、内申点は定期試験だけでなく授業態度や提出物などが加味され、女子のほうが高い傾向があると言います。そのため、男女別の募集だと、結果的に女子の基準が高くなるのではないかと予想します。
これ記事内でも僅かに触れてるが副教科を重視した内申点は女子が圧倒的に有利なのは有名な話、女子は真面目にやるだけですぐ高評点がつく。なので自分の頃は実力テストは男子が強く内申は女子が強いのが定番だった
「都立高受験では女子が内申で贔屓されて不利だから、まともな親なら男子には私立中学受験させるもの」って言われたわ。やっぱ中学受験のせいじゃないの。
もう一つあり得ることは、
得点差のからくりは「高偏差地帯の私立女子校が少なく、Aクラスの女性がBクラスの都立高校に溢れて行く。よってBクラス(中間層)の都立高校で男女の得点差(上の中の女子と中の中の男子)が生まれる」ということらしい。
実は少ない「高校からの女子枠」
高校入学できる高偏差値女子高校(私立)は実は少ない。とある高偏差値の女子校(私立)が高校入学の募集をやめたことが一時話題になった。女子数が同じでも高校募集停止しているため実態は高校進学からの女性枠が少なくなる。女子校が実質中学入試になっている。
平等を求めてより複雑な方程式を解かなければならなくなった。
その他の話
都立の地域性
東京は地方と違って私立優位な地域です。
中堅以下の都立高校の立ち位置は競争的じゃないってのが都外からは一番わかりにくい部分だと思われる。過度な遠距離通学とか地域や経済事情による教育格差とかの問題を軽減するバッファ的役割が強い。
他の県立高校だと男子校女子校があって高偏差値帯だとほぼ進学先がある。さらに男女別枠でも同数の定員になっている(全国は調べてない)。200人募集だと男女100人ずつである。
東京がおかしいのではなく、平等を求めすぎて結果的に複雑な方程式を計算する必要になっただけだと思う。
内申点が300点あることに注意
最も差があった2校では、女子の合格最低点は男子より59点高かった(1000点満点)。
進学校は優れた授業を行っているわけではない
アメリカの場合
これは日本もあって、つまり入学偏差値で進学先の偏差値が決まる。開成なら東大まで狙える。そのくらい凄い生徒が入ってくる。
学校の特色を出す必要性~部活動必要論~
学校も競争する必要があるので部活が強いというのも商品になる。これを理解できないと黒髪強制の話もわからない。
選挙の不平等
選挙制度も同じである。
平等選挙をするため使えるお金を制限する。制限を突破する裏口ができる。裏口を泡沫候補が使う。裏口を塞ぐために供託金が値上げされる。
安い宣伝枠としても使われるためそうさせないためにハードルが上げられている。