村上隆と西洋美術とオタク文化

西洋美術とオタク文化の融合

西洋美術は西洋中心史観である。

どういうことかというと、日本のアニメでも西洋美術史の一部として解釈する。

ジャポニズムもアフリカ芸術でも西洋美術史に取り込まれて初めて評価される。決して日本美術が評価されたわけではない。

当たり前と言えば当たり前だけど、彼らにとって日本のオタク文化の評価基準は西洋美術前提の話である。

それをわかっているのが村上隆である。

【対談】山田五郎と村上隆が、近現代の日本の美術史から読み解く「なぜ村上隆は嫌われるのか?」|Tokyo Art Beat

西洋美術史の上にどうにか日本のオタク文化を載せようとしている。

そのあたりの話はこれ。たぶん解説があると解像度が上がる。作品につける解説のこだわりは西洋史の人ならピンとくる。言葉の国の作法である。

 

嫌われているのはオタク文化の盗作というのも正しい。ギャラリーフェイクでもそこら辺は書かれていた。

作品に感じるのはその人の持つ熱意みたいなのが感じられないからなのかもしれない。漫画家でもアニメでも奥行きみたいなものが感じられる。宮崎駿でさえ。スーパーフラットならないのかもしれないけど上っ面感が拭えない。脱色したオタク文化という感じかな。

ビジネスマンとしては素晴らしいと思うけど。