geopoliticsさんの日記(無回転思考)

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イギリスとアメリカが失敗した教育改革を大阪で

検証 大阪の教育改革――いま、何が起こっているのか (岩波ブックレット)

検証 大阪の教育改革――いま、何が起こっているのか (岩波ブックレット)

予算 大幅削減で“授業に大穴”


 橋下府政での教育費の動きを決算ベースでみると、08年2月就任時の約7406億円(07年度)から10年度の約6464億円へと約942億円も減らされたことがわかります(グラフ)。


 そのもとで、ここ数年、大阪では小中学校で授業をする先生が長期に配置できない“教育に穴があく”事態が、全国でも突出した形で広がっています。
橋下「改革」で教育どうなった

大阪の良心MBS
教育は素人が一番出てきやすい分野です。みなさん一家言ありますから。でもほとんどが間違いか経験による偏見(誤学習)です。
競争しても学力行き止まり イギリス教育の失敗とフィンランドの成功 (朝日選書 831)

競争しても学力行き止まり イギリス教育の失敗とフィンランドの成功 (朝日選書 831)

残念だが教育も海外の物まね。そしてその先行した海外では失敗している。周回遅れの政策を検証せず行うのは愚か。一度目は悲劇、二度目は喜劇。さすが大阪、笑いを忘れない。

大阪教育基本条例はアメリカで破たんした落ちこぼれゼロ法とそっくりと指摘した報道番組VOICEに逆上する橋下氏

「具体的な内容に触れず、抽象論のイメージだけでぐいぐい押してくる」というのは彼のロジックの特徴ですから覚えておきましょう。

このお話は「問題はあるが下手に手を突っ込むと問題がさらに悪化する」というものです。移行コストを上回るメリットを出さないとその機械は使い続けることになる。新しい機械には学習コスト(ラーニングタイム)もかかる。
追記2:大阪市アメリカの相違
ウィスコンシン州での落ちこぼれゼロ法との戦いについて - Togetter

ウィスコンシン州と大阪はかなり似ているが、1つ違うのは、学生や若年労働者が、「ウォーカー知事ではダメだ」と立ち上がり、議会を占拠し、リコールを成立させかけていること。一方の大阪、日本では、その若者たちが日本のティーパーティーである維新に票を入れてしまう。

アメリカ下層教育現場 (光文社新書)

アメリカ下層教育現場 (光文社新書)

アメリカ在住ノンフィクションライターである著者は、恩師に頼み込まれ、高校の教壇に立つことになった。担当科目は「JAPANESE CULTURE(日本文化)」。前任者は、生徒たちのあまりのレベルの低さに愕然とし、1カ月も経たないうちに逃げ出していた。そこは、市内で最も学力の低い子供たちが集まる学校だった。赴任第1日目、著者が目にした光景は、予想を遙かに超えていた。貧困、崩壊家庭と、絶望的環境のなかで希望を見出せない子供たちに、著者は全力で向かい合っていくが…。

構造的に駄目教師をつくる方法
単純なシミュレーション
AとBの二地区がある。
Aは中層の学力をもつ子供が通い、B地区は下層の学力が通う。
さてC先生という平均的な能力を持つ先生がいました。彼はA地区では問題がない良い先生でしたが、B地区では教室をまとめられず駄目先生の烙印を押されました。
結果、C先生は不適格教員として解雇されました。

地区によって難易度が違うのにそこを無視して教員を評価するとどうなるかな。もし本気で学力を上げたいならそれなりの資源を投下しないとどうにもならない。学校の先生を3倍にするくらいの政治決断や民意がないと学校は変わらない。この世界はマンパワーに依存する労働集約型産業の一つであると思う。
(追加)こういう事です。

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

今わかっている少ない調査を見ると貧困と学力は相関している。全国学力テストの点(一科目)が400万円の家と800万円の家で10点ほど違う。平均を見るとちょうど600万円の家の子が平均になるようです。(文科省のデータより。ソースの場所を忘れた)

大阪府市町村別学力テスト成績と個人所得 - kei999の日記
学力と年収を縦軸横軸に置いたときに現れるもの。査読付き論文というものではないので話半分としても大変興味深いグラフである。
追記
学力が高いとはすなわち裕福層の住宅地があること。

「あざみ野第一小学校は2月の入試の日にはクラスの8割強、黒須田小学校でも5割がいなくなる。両校とも給食費未納がゼロなので、予算が余ると給食にアイスクリームやステーキが出る。『私立中学に落ちたらここに行け』といわれるあざみ野中学は神奈川県下でもトップクラスの実績で、地元では『名門あざ中』で通じる
慶應初等部の新設予定で名門塾が大集結横浜あざみ野で繰り広げられる「狂騒曲」 | 今週の週刊ダイヤモンド ここが見どころ | ダイヤモンド・オンライン

http://www.asahi.com/national/update/0106/TKY201201060253.html
東京23区の中学1年生のうち、区立中に通っている生徒は7割にとどまることが分かった。残りの大半が私立・国立中や公立中高一貫校を選んだとみられる。全国平均では92%が公立中に通っており、東京都心の突出した受験熱がうかがえる。区立小に通う割合も全国平均を下回り、7割台にとどまる区もあった。

都内は西高東低の私立中進学率。
さらにこれを絡めてみるとよくわかる。
首都圏学歴マップ&ランキング: 【都道府県】貴志原の情報局【市区町村】

解釈は色々だけど現時点での偏見は「逃げた」だよね。
http://www.asahi.com/national/update/0209/OSK201202090089.html
都市部は貧困地区を抱えるのでそれ相応の学力しか期待できないが、それを学校の責任にすり替える人がトップに立てばどうなるかはわかる。スラムや郊外はドーナッツ現象と組み合わせて地理学で出てくる。

教育に対する基礎的な資料
主にお金に関すること

http://www.google.com/publicdata/explore?ds=ltjib1m1uf3pf_&ctype=l&strail=false&bcs=d&nselm=h&met_y=eduexpnd_t1d&scale_y=lin&ind_y=false&rdim=country_group&idim=country_group:oecd:non-oecd&idim=country:JPN:KOR:USA:FRA&ifdim=country_group&tstart=-626950800000&tend=2528809200000&hl=en&dl=en
Share of private expenditure on educational institutions in all level of education
(全教育課程の私費負担割合)

OECD平均15%。
日本33%
韓国41%
フィンランド2.55%
アメリカ32%。

こうなる訳です。
http://www.asahi.com/national/update/0218/SEB201202180041.html


教育支出対GDP比Expenditure on educational institutions as percent of GDP
OECD4.65%
日本3.33%
フィンランド5.7%

教育に対する公的支出対GDP比Public expenditure on education (% of GDP)
日本3.5%
フィンランド5.9%
アメリカ5.5%

図表でみる教育 OECDインディケータ (2011年版)

図表でみる教育 OECDインディケータ (2011年版)

記事の先で見つけた本。良本らしいので。
社会の真実の見つけかた (岩波ジュニア新書)

社会の真実の見つけかた (岩波ジュニア新書)

追記
http://synodos.livedoor.biz/archives/1944531.html

ちなみにゆとり教育が失敗したとされているが一部の教育学者は実施前から反対していた。

教育改革の幻想 (ちくま新書)

教育改革の幻想 (ちくま新書)

この本は実施年(2002年)より前に出版された本です。ゆとり教育は教師の質以上に生徒の質にかなりの部分を依存する。
ゆとり教育はいわゆるお金持ちの子弟がこなせるもので(アメリカの私立校など)、一般の労働者階級の子供には無理だろうという噂は聞いたことがある。
子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)

子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)

参考文献だらけに。
よく見れば欲求不満にどう答えるかという話に行き着くでしょう。

これがなければ。

民主主義と教育〈上〉 (岩波文庫)

民主主義と教育〈上〉 (岩波文庫)

いろいろ書いてきて思い出したのが「自分のやり方に固執して他人の忠告に耳を傾けず最後は壮大に自爆する人」という分類ですね。意欲は買うけどもう少し他者に耳を傾けたらとは思う人のことです。その自爆した後掃除は周りの人がやるので不満がでる。
権威や既得権を叩くという選挙戦略としてはどこまで行っても正しいのが悲しい。
【特別レポート】実績なき橋下に投票した大阪はやはり「愚民の町」か: 東京アウトローズWEB速報版
橋下市長の周りに優秀なブレーンが集う理由 大阪の改革が日本の地方自治を変える(1/5) | JBpress(日本ビジネスプレス)
追記
よくまとまっている記事
大阪教育基本条例はアメリカで破たんした落ちこぼれゼロ法とそっくりと指摘した報道番組『VOICE』に逆上する橋下氏 - ライブドアニュース
歴史は繰り返すか
ルイセンコ論争 - Wikipedia

「バカ上司」その傾向と対策 (集英社新書 436B)

「バカ上司」その傾向と対策 (集英社新書 436B)

http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013101501002568.html

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013101501002568.html
大阪府の中原徹教育長は15日の府議会委員会で、大阪維新の会府議団が反対した実教出版の高校日本史教科書採択に絡み、府教育委員会陰山英男教育委員長が補完教材の内容を決める際に「大阪維新に花を持たせる」と発言と明かし、政治的中立性を欠くと批判した。

 陰山氏は2日の府議会本会議で、中原氏が採択前に実教出版教科書の使用を希望する学校名を大阪維新府議団に伝えたことに苦言を呈した。府教委トップ同士が大阪維新との関係を互いに批判する事態となった。

誰が「橋下徹」をつくったか ―大阪都構想とメディアの迷走

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