geopoliticsさんの日記(無回転思考)

はてなダイアリーから引っ越し中

教育の民営化 売られた大学入試

大学入試の民営化は本気で教育を心配しているアホ(教育の素人)と、利権が欲しい政治家と、18歳人口減で市場が縮小している塾業界の弱い三角形。構造上中心がないため主犯がいない。強いて言えば金銭が絡む塾と政治家かな。利権はたぶんかなり小さいと思う。公共事業ほどの利権がない。

こういう補助線があると何となくつながると思います。あとはジャーナリズムに期待ですね。特にどれだけ金が流れて業界の損失をどのくらい補填できるか

(追記)

一番良くまとまっている新潮。

英語民間試験ごり推しの裏に「ベネッセ」の教育利権…高校も大学も逆らえない(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

英語民間試験ごり推しの裏に「ベネッセ」の教育利権…高校も大学も逆らえない | デイリー新潮

英語民間試験 123億利権に群がった役人・教育者・企業たち|NEWSポストセブン

下村文科相 進学塾から多額献金/教育再生実行会議のメンバー企業も

作問委員、例題集に関与 「疑念抱かれる」 大学共通テスト:朝日新聞デジタル

植民地化される教育

帝国主義のお話

「本国での開発(発展)が終わると外国に出て新たに開発しないとならない」のが資本主義である。生きるために動き回るマグロやサメと同じである。

帝国主義論 (光文社古典新訳文庫)

帝国主義論 (光文社古典新訳文庫)

 

受験産業の生き残り方~フロンティアを求めて~

教育産業はすでに18歳人口の減少が始まっていて、受験産業は終わりつつある。だから代ゼミ受験産業から実質降りた(私大文系を切った)。

早稲田塾が大量閉鎖、少子化だけでは済まない受験産業の異変 | 今週もナナメに考えた 鈴木貴博 | ダイヤモンド・オンライン

 1つは大学受験者の構造変化だ。過去25年間で一番大きい変化は「浪人数の激減」である。団塊ジュニア人口のピークが受験にさしかかった1992年当時の浪人率は約35%、つまり昔は3人に1人が浪人生だった。それが今では激減して、8人に1人しか浪人しない。

 (ただし代ゼミは衛星放送に乗り遅れたというのが本筋らしい。有名講師は東進に流れた。「生徒の駿台、講師の代ゼミ、机の河合塾」と言われたくらい講師の質は良かった。それが東進へ引き抜かれた。)

某所の怪文書

自分は代ゼミで事務として、働いていたからわかるが最も大きな要因は「経営者たる高宮一族内の権力闘争」で改革派が勝てなかったから。
そもそも代ゼミはサテライン授業で衛星放送もしていたのだからこの番組の言うような大教室だけの授業ってのはかなり古い時代のもの。
トップの爺さんが退いた後にて改革が遅れ、有名講師への授業料が低下していくと同時に講師からの改革案にも耳を貸さない派閥が実験を握ったために、元は駿台や河合から来ていた講師ももっと高給を出す東進に流れた。自分が働いていたのは10年ほど前だが、当時でも既に「代ゼミは落ちる船」と言われていたからね。
改革派が言っていたように「現役生中心」「サテラインの更なる強化(当時は生授業とサテラインが半々の割合)」「講師への負担軽減」が実現できていればもう少し状況は変わっていたはずなのだが

この怪文書の「現役生中心」にしておけばという情報はかなり正しいと思う。

この構造変化の影響をもろに受けた形になったのが、代々木ゼミナールだ。予備校の収益の二本柱である現役生と浪人生のうち、浪人生市場が大幅に縮小した結果、全国主要都市に大型の校舎を抱えるだけの事業規模がなくなってしまったわけだ。

早稲田塾が大量閉鎖、少子化だけでは済まない受験産業の異変 | 今週もナナメに考えた 鈴木貴博 | ダイヤモンド・オンライン

どちらにせよ撤退は既定路線でその中で講師を手元におけるかどうかだったのでしょうね。

【代ゼミショック!~短期集中連載(1)】予備校に未来はないのか? 代ゼミ「撤退の本質」――教育ジャーナリスト 後藤健夫 | News&Analysis | ダイヤモンド・オンライン

そうなると受験業界は生き残りのためどこかに進出しなければならない。それが最後の聖域だったセンター試験である。土地開発で潰される自然環境よろしく受験産業も聖域に踏み入れないと生き残れない。よって政界と財界のコングロマリットによって受験業界に参入する。財界は受験産業の意味ではなく、優秀な学生(=すぐに金になる)が欲しいと常に思っている産業界のことです。産業界が駄目なのは日本の産業はものまね産業で、そのものまねが上手くいかなかったことですね(フラット化する世界〔普及版〕上)。ものまねの話は日本の半導体産業の話が如実に表しています。

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知識偏重は悪いのか

何度も言われているけど難しいと言われている知識偏重からの脱却

知識偏重から、考える力を重視する過程で、「内容知」から「活用知」への転換が求められる。

【代ゼミショック!~短期集中連載(2)】教育産業の構造変革 代ゼミが進める3つの撤退戦――教育ジャーナリスト・後藤健夫 | News&Analysis | ダイヤモンド・オンライン

実際に無理だろうという予測

アクティブラーニングをめぐる五つの幻想

第一の「幻想」は、先行き不透明な未来社会を生きる子どもには、アクティブラーニングが必要で、これまでの教育では目標を達成できないだろうという前提です。


第二の「幻想」は、活動的な学び(アクティブラーニング)をおこなえば、子どもたちは主体的・能動的に学ぶ(アクティブラーニング)ことができるだろうという前提です。


第三の「幻想」は、学校でアクティブラーニングを経験すれば、知識や技能を活用できる新しい学力(思考力・判断力・表現力)、学ぶ意欲や「生きる力」が高まるだろうという前提です。


第四の「幻想」は、研修や指導を通じて教師自らが主体的に学ぶ機会を提供すれば、どの学校や学級でもアクティブラーニングが達成可能になるだろうという前提です。


第五の「幻想」は、以上の四点より、アクティブラーニングは好ましく、国の教育政策として導入されるべきだという前提です。

 

教育をいじり回してなんとかなるという幻想はすでに否定されています。

 

教育改革の幻想 (ちくま新書)

教育改革の幻想 (ちくま新書)

 

この教育再生実行会議の青写真を忠実に実現した結果、現在の混乱を招いてしまっているのだ。

大学入試改革を民間に丸投げする文科省の狙い | 学校・受験 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

強調引用者付記

教育再生の迷走

教育再生の迷走

 

 

財界と財界の支援を受けている政界が、何の罪も無い教育業界(問題は教育ではなく、その周辺環境)に介入するというのが過去十年以上続いています。

大学入試はその部分の一つでしかありません。そしてそれに乗る必要がある(生き残り)というのが受験産業であるという見立てです。

まとめ

受験産業は利害が一致しただけです。本質は財界の思惑ととその支援を受ける政界(文教族)です。

そしてこれは、教育の実質的な民営化(試験の民間委託)です。

それは、受験生に時間的、経済的負担が重くのしかかり、それによって特定の受験産業が利益を得る仕組みができることと、改革初年度の入試に起こる混乱だ。

高校も大学も頭を抱える「センター試験改革」あまりに多すぎる問題点(倉元 直樹) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

強調引用者付記

 

「大学入学共通テスト 英語民間試験導入を考える」(視点・論点) | 視点・論点 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室

dot.asahi.com

ちなみに中高一貫校の卒業生は東大に行っても官僚になりません。近年ゼロだったそうです。

それから無能なものは声さえ上げられれないというかつてマキャベリが指摘した話に通じる。

 

 

大学入試に関する官僚の「抵抗」

問題を読むと採点しやすくなるように配慮しているので、かなり現実的な解(妥協点)になっている。

 

結局、国語も数学も記述で試すといっても、マークシートからマス目に変えただけの話で点数のつけ方が複雑化しただけのことです。これまでの入試の再生産にほかなりません。

筑駒生、大学入学共通テスト中止を訴える 「ぼくたちに入試を受けさせてください」 (3/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

この指摘は正しいけど、行間を読む癖がある人間は政治的要求と現実的対応(官僚の抵抗)でこうなったと読める。

教育の平等に奔走した官僚の話

 

教育と平等―大衆教育社会はいかに生成したか (中公新書)

教育と平等―大衆教育社会はいかに生成したか (中公新書)

 

萩生田大臣の「身の丈」発言追及へ 立憲 枝野代表 | NHKニュース

 

 

学力と階層 (朝日文庫)

学力と階層 (朝日文庫)

 

 

都市在住の裕福な家庭が有利な「大学入学共通テスト」への批判、萩生田文科相が「身の丈にあった勝負をすればいい」と切り捨て | BUZZAP!(バザップ!)

 

帝国主義論 (光文社古典新訳文庫)

帝国主義論 (光文社古典新訳文庫)

 

 

昔の参考書は本当に力が付かないものが多かった。1冊でかなりの力が付くものを発行してしまうと、予備校の商売があがったりになってしまうので、予備校側もかなり圧力をかけていました。予備校側も講師達に、そういった参考書は頼まれても絶対に書かないように指示していた程です。

しかし、東進ブックスが1冊で力が付くものを発行し出したことが全てを変えました。他の出版社も予備校講師にお願いをして1冊でかなりの力が付くものを書いてもらい出しました。そういった良質な参考書が次々と登場しているのが今。昔の受験生は

「参考書をやるくらいなら、予備校で授業をしっかりと受けた方が良い」

といった意見が主流でしたから。今は良い時代になりました。

 

 

高等教育機会の地域格差―地方における高校生の大学進学行動

高等教育機会の地域格差―地方における高校生の大学進学行動

 

 

英語民間試験延期 文科省 課題繰り返し指摘も公開せず | NHKニュース

英語民間試験「国に賠償責任」…協定書に明記 : 国内 : ニュース : 読売新聞オンライン

WEB特集 ババ引かされたのは受験生だ! 英語民間試験 なぜ国は推進した | NHKニュース

“記述式問題” 事業者が事前に正答例把握 大学入学共通テスト | NHKニュース

高校生のただ働き

大学入試センターによると、参加したのは国語と数学Ⅰ・Aで各1万人。今回は採点の質の向上が狙いのため、答案は高校1年に返却せず、問題や正答、解答例は公表しない。

ベネッセ子会社、共通テストの記述式問題で採点訓練 狙いは精度とスピード向上 - 毎日新聞

 

このグループが、予備校講師などに、国語の記述式問題を採点してもらったところ、採点者ごとにばらつきが生じたということです。

高校生会見「安心して受験できず」記述式問題中止求める | NHKニュース

 

英語民間試験 下村氏「東大に活用するよう指導を」党内会議で | NHKニュース

 

 

朝日新聞出版 最新刊行物:雑誌:AERA:AERA 2019年11月18日号