補論:競争入札の弊害論
談合を防止するため競争入札が必須になる(裏で談合するんだけど)。これにより素人企業参戦可能になり、かえって行政側のコストが増える。さてどうしようかという悩みがあると聞いた。
ぽっと出の所が落札しちゃうとその後の契約や精算業務に慣れてないので役人も手間がかかってしゃあないので役所側が安心できる人間と契約したい。前は天下りがその辺担ってたが事業仕分け以降この手の組織が増えた。
一応、指名競争入札があるけど。
令和時代の公共事業
昭和の代議士は公共事業のぶんどりで食っていた。新幹線とか飛行場とか。いわゆる土建国家である。その中枢が建設省で、後に行革とともに解体された。
そのあたりの話は『平成デモクラシー史』に詳しい。政治と金の問題とその解決策です。
今は公務員の仕事を引き受ける新しい公共事業が始まった。
ことの本質は行政の民営化~先例は図書館業務~
公務員数が圧倒的に足らなくて、部門ごと民間に委託している。これが長期的(図書館の指定管理者制度)か一時的かによる。持続化給付金は一時的だと思う。行政が一枚かむ理由は引き受け先企業が素人だからだと思う。
予測通り。マニュアル作りまでできて一人前の企業。マクドナルドはそこが強い。
給付金の審査現場は「素人が大半」 下請け派遣社員が証言:東京新聞 TOKYO Web
臨時の仕事
今回の件は一時的。だれが差配したかはわからない。だけどこの流れは続くだろう。なぜなら本来やるべき公務員を雇わないから。国民が望んだからである。
中抜き 表看板と実際の事業者
中抜きや表に出る「大手ゼネコン」はよくある話で昭和の公共事業とその不正を知っているジャーナリストなら追える案件だと思う。構造上はほとんど変わらない。たぶん天下り先まである可能性がある。よくわからないB-CASも似ている気がする。
追記
天上がり。回転ドア方式ですね。
持続化給付金事業で疑惑の渦中/電通 内閣官房に“天上がり” 新型コロナ対策本部にも/野党合同ヒアリングで判明
伝説の特捜検事が語る-平成重大事件の深層 (中公新書ラクレ (674))
ITもゼネコン。
厚労省はシステムについて随意契約の形で富士通に発注していることを明らかにした。富士通はさらに3社に業務を委託している。システムのプログラムに不具合の原因がある可能性がある。厚労省は申請書類が他社に見られる状態になった1社に5日時点で状況を説明できていないという。
まとめ
今は役所に専門家がおらず(千葉の台風で土木系)、いても専門家に雑用をやらせるというシステムになっている(IT警察官に交番勤務)。これから民間委託が山盛りになるよ。トンネル会社がたたかれているけど、あれが日常になる。
電通、高まる官公庁事業依存 「自民と深いつながり」:朝日新聞デジタル